うさぎの視覚についての話 

【注意】 今回はやたらと小難しい話です。しかも長いっす。
      「面倒くせっ!」って方はパスして下さい。
(^_^;)

前回、うさぎの眼について記事を書きましたところ

畏れ多くもさかい先生からお返事を頂いてしまい、

そこでさらに素人なりに考えてみました。

疑問の始まりは、「うさぎさんが顔をこちらに向けているときは

こちらを意識して見ているのだろうか?」ってことです。

人間ならば「顔を向けてる=見てる」となりまして

時には怖いお兄さんから「なにガン飛ばしとんじゃい!」となります。

それと同じことがうさぎさんにも言えるのかということなんですが、

まず人間が物を見るのに顔を正面に向けるのはなぜでしょうか。

それは対象物を中心視野に持ってくるためでしょう。

中心視野とは、物がはっきりと見える視野のことで

それ以外を周辺視野といいます。

例えば、顔の横に本を持ってきてみてください。

その状態で目をまっすぐ前に向けたまま、文字が読めますでしょうか?

本が存在することは見えてますが、文字は読めないですよね。

周辺視野ってのは、視力が弱いんです。

「周辺視野、ショボ!」って気がしますが、人間の視野の97.5%は周辺視野なんだそうです。

では、中心視野と周辺視野では、眼の構造上何が違うのでしょうか。

それは、中心視野に対応する網膜の中心部には、視細胞である錐体(すいたい)細胞が

密集していて、網膜の中心部以外には錐体細胞があまりないという違いだそうです。

しかし周辺視野に対応する網膜の部分には桿体(かんたい)細胞が多くあり、

こちらは暗いところでは働かない錐体細胞と違い、暗いところで機能するそうです。

夜空を見上げて、うっすらと輝いている星を見てみてください。

中心視野では光ってるのが見えなくても、視線を少しずらし周辺視野を使って見てみると

光ってるのが分かるってことがあります。(体験談)

長々と人間の視野について書いてしまいましたが、要は人間には中心視野というものがあり

そこに見たい物を持ってくるために顔を正面に向けるってことです。

それではうさぎさんにはこの中心視野ってものがあるのでしょうか。

調べてみますとこんなサイトがありました。

http://sciencewindow.jst.go.jp/html/sw18/sp-003

簡単な記述しかありませんが国立研究開発法人 科学技術振興機構ってところが

書いているので、信用してみます。

それで、何て書いてあるのかと言いますと、

「シマウマやウサギなどの草食動物の目は、ふつう網膜の中心部分が発達していないため、
 対象を鮮明にとらえることはできないが、目が顔の両脇についているので、広い範囲を
 見るのに適している。」


「中心視野が無い」とまでは書いてありませんが、中心も周辺も大差ないと読み取れます。

視野のどの部分でも見え方に大差がないとなりますと、ナキウサギが片眼で追いかけてきた

という川道武男さんの説は、ちょっと「?」という気がしてきます。


では一方、うさぎさんが顔の正面で物を見たときは、どう認識しているのでしょうか。

うさぎさんの片眼の視野は190度だそうでして、前後の約10度ぐらいが重複していて

両眼視野となっているそうです。

それではその両眼視野となっている部分で、人間の中心視野のように

両眼立体視をしているのでしょうか?

もしそうなら顔を正面に向けたときは、こちらを見てる可能性が高いと思われます。

ところが色々と検索してみるとこんな記述を見つけました。

「ウサギなどでは ここで全交叉が起こるが、ヒトでは半交叉しか起こっていない。」

全交叉? 半交叉?

それぞれ何のことか調べてみますと、こんな話でした。

人の眼は、左眼の網膜に映った像の左半分はそのまま左脳に行き、

右眼の網膜に映った像の左半分は、右脳に行かず、神経が交叉して左脳に行きます。

そうして両眼の情報が左脳で処理されるのですが、右眼に映る像と左眼に映る像とでは

見てる角度が違うため、若干のズレがあります。

そのズレを利用して、奥行きとか立体感を感じとっているんだそうで、

反対に右半分の部分は共に右脳に行って処理されて立体視をしてるって話です。

何を言ってるのかサッパリ分からないかと思いますので、

こちらを参照してみてください。

【参考】 http://www5b.biglobe.ne.jp/~i-ganka/2006-5.htm

人間の眼、なかなかやりますねぇ。

ところが、ウサギはこの半交叉をせず、全交叉をしてるってことで、

右眼の網膜に映った像は全て左脳に、左眼の網膜に映った像は全て右脳に行き

それぞれの脳で処理されているってことのようです。

つまり、両眼で見てても、奥行きとかの距離感は認識できないってことなので、

視野が重なっている以上の意味はないってことかと思われます。

そうなりますと360度の視野を持つうさぎさんが、そのどの部分で見るかについて

違いがあるとは考えにくいですし、視野が重なってる部分ってのは

それぞれの眼の視野の端っこなので、さすがに中心部よりも視力が良いってことは

なさそうなので、顔を正面に向けてるからといってこっちを見てるとは考えにくい

ように思えます。


さらにここで「ウサギ 視神経」で検索してみますと、こんな記事がヒットしました。

中南米に生息するサルの仲間のマーモセットの網膜から、物体の動きを感知する視神経を発見した。ウサギやネズミといった脳が発達していない哺乳類では見つかっていたが、人間を含む霊長類では初めて。

 目の網膜はカメラのフィルムに当たり、画像を焼き付ける役割をする。ウサギなどは視神経細胞そのものが物体の動きの情報を処理するのに対し、人間など霊長類の網膜は比較的単純で脳で処理するため、動きを検知するような細胞はないというのが定説だった。


http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20130227160958743

記事はマーモセットの話みたいですが、ここからウサギに関する記述を抜き出しますと

「ウサギのように脳が発達していない哺乳類では、物体の動きの情報を処理する

視神経細胞が網膜にある」ってことで、人間は眼で得た情報を全て脳で処理するけど

ウサギは網膜の細胞で処理してるってことみたいです。(一部か全部かは分かりませんが)

う~ん、こうなってくると人間の感覚による「見る・見える」で、うさぎさんの感覚による

「見る・見える」を理解しようということが無理なような気がしてきました。



【結論】

うさぎさんの見えてる世界というのは人間の周辺視野のようなぼんやりと見えてる視野が

360度あると考えてよさそうです。

物を見るという行為を、視神経がたくさんある中心視野で像を捉えることだと定義すれば

うさぎさんは物を見ることが出来ないと言えます。

ただ、人間の周辺視野でも、意識を集中させるのとさせないのとでは

認識できるものに随分と差があるように思います。

電車の向かい側の席に綺麗なお姉さんが座ってるんだけど、

ジロジロ見るわけにはいかないし・・・

って時には周辺視野で最大限神経を集中させて見ようとしますよね。

例が悪いぞっ!(*`◇´)=○☆)゚o゚)/ バキッ!

うさぎさんでも、ぼんやりとしか見えてなくても、

「んっ?あそこにキツネがいるんじゃね?」

と思った時は、その方向に意識を傾けて、人間の中心視野のようには見えないけれど、

いわゆる「見る」ってことをするのかもしれません。

人間だったら絶対にそうするので、うさぎさんもそうしてるように思えるんだけど・・・

こうなってくるともう意識の話なので、やっぱりうさぎさんに聞いてみないと

分からないようです。(^_^;)


また、それ以前に、うさぎさんにとって視覚は、襲ってくるの敵を察知するのが

主目的なので、その目的に合った眼を持ち、人間にはない検知の仕方をしてるようです。

そうなると「うさぎはどう見ているか」という問題は人間には理解不能っぽいです。

4万2,000ヘルツまで聞き取ることの出来るうさぎさんがどう聞こえているのか

1万7,000ヘルツまでしか聞き取ることの出来ない人間には、その感覚がイメージ

できないように。

私たちは人間なので、人間の感覚レベルでどう感じているのか考えてしまいますが

突き詰めて考えていくと、脳や神経の作りが違う他の動物がどう感じてるのか

理解することは不可能なのかもしれません。

それでも、少しでも「この子のために」と思い、その子の考えてることを理解しようと

試みることは、愛情を持って育てる上での基本かと思います。

答えのない問題でもいいではないですか。

考えようとする行為が愛情を示すことになるのだから、

というウサギの眼と関係ない意見を結論としておきます。(^_^;)


★★※※☆☆★★※※☆☆★★※※☆☆★★※※☆☆★★※※☆☆★★※※☆☆★★※※☆☆


【追記です】

さらに調べてみると、うさぎも13%半交叉してるという記述を発見しました。

ってことは、弱いながらも両眼立体視をしてるってことなのかな?

なかなか真実にたどり着けないところがネット情報の限界ですね。(;^_^A

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コメント

Secret

そっかぁ…

こんにちは!

うさちゃんの視力って人間でいえば0.05くらいです…
…なーんて話を聞いた事がありますが、名前を呼んだ時に『ん?』って感じで振り向いてくれたりすると、
『呼んだらこっちを見てる♪』な気持ちになっていました。

そのウルウルな目が可愛すぎてキュンキュンしてしまいオヤツをあげちゃう親バカです(笑)
そっかぁ…
あんまりこちらは見ていないんですかねぇ…。
うちの子は私が好きすぎる…という、うぬぼれた心にちょっと反省します(笑)

moff mamaさん、こんばんは。

あらっ!? ここ読んでくれた人いたんですね。(^▽^;)
もしよろしければこの続編を書きますので、それも読んでみてください。

なお私が得た最終結論としましては、名前を呼んだ時に『ん?』って感じで振り向いた場合
確かにmoffくんは視覚でmoff mamaさんのことを認識しようとしていないと思いますが
moff mamaさんに感心を向けているのは間違いないと思います。
moffくん、moff mamaさんのことが好きなんでしょうね。
ぴょん子、結構無視しやがります・・・。●| ̄|_
プロフィール

山口よしお

Author:山口よしお
名古屋在住のおじさんです。

【当ブログの主役】
 名前:ぴょん子
 種類:ネザーランドドワーフ
 性別:♀
 カラー:オレンジ
 誕生日:2013年2月12日

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